グラジエーターは二つの大戦間に生産された複葉布張りの戦闘機ですが、単葉機の時代はもうすぐそこ に迫っており、第２次大戦極初期にやはり時代遅れとなったイタリアのフィアットあたりと闘ったようです。
　今回製作したのは車輪をソリに変えた冬季バージョンで、フィンランド空軍仕様です。フィンランドは ロシアの侵攻に対して各国の飛行機を寄せ集めた空軍を組織して立ち向かい、ついには撃退したという 歴史があります。
　キットには英軍の他にフィンランド空軍のデカールも入っていましたが、それはカウリングと胴体に 黄帯が入っていない機番GL-255でした。ある展示会で見せていただいたGL-275の塗装図が気に入り、 それを再現するために「7」と黄色の帯を塗装しました。ただし、塗装は左側面図しかなく、また色指定も 良く分からなかったので迷彩色、迷彩パターン、国籍マークの位置など全体の7割くらいは想像です。 展示会で他の方のフィンランド機を拝見しましたが、黄帯は私の機体だけがレモン色っぽかったので もう少しオレンジを入れると落ち着くようです。汚しは影色をエアブラシしただけなので変化を 付ければ良かったですね。
　プロペラ機はどうしてもプロペラを回したくなり、この機体にも携帯電話のモーターとボタン電池を 組み込んでいます。しかし、スイッチ機構を組み込むことは難しかったので、エンジン部を胴体に 押し込むと同時に回転を始めるようにしてあります。エンジンと胴体の密着性が今ひとつなのは 今後の課題です。
　組立は、ローデン特有のやや脆い材質のプラスチックと、説明図の部品番号に間違いがあり そのまま作るとパーツが左右逆についてしまうというトラップに少々気を使いました。張り線は 一部しかやっていませんが、今回はほぐしたパンストを使いました。

　できれば冬景色のベースを作って飾りたいですね。

下地	サーフェイサ（缶スプレー）　タミヤ（表面が滑らかになるタイプ）
機体全面	シルバー＋グレイ（Mr.カラー）　エアブラシ
迷彩色	たぶんダークグリーン２（Mr.カラー）　エアブラシ
黄帯	イエロー＋少量の黄燈色（Mr.カラー）　エアブラシ
汚し	影色(タミヤアクリル)　エアブラシ